ビジネスパースン野菜づくり

ビジネスパースン野菜づくり(第3話)

 

私の提言は高度情報社会と農業という一見両極端な2つのゾーンを重ね合わせる試みになります。手がかりになるキーワードは3つです。「情報は情が先」「緑縁」「脳業」です。ベースにあるのは自然、生態系の循環システムです。

1.情報は “情” が先

情報ということばを予め整理しておきます。情報はデータの集合であると同時に、データが構成されることで意味を持ったものです。データを構成する作成者の意図が込められている場合もあります。

パソコンから入手できるものもあれば、人から入手できる情報もあります。また情報は機械とか人から間接的に入手するものですから、一次資料ではなく二次資料と言うことができるでしょう。言い換えると「それは本当に事実なのか」という不確定要素を常に帯びている訳です。

本当に価値のありそうな情報はできるだけ発生源、現場を確認して情報の持つ意味を確立させる必要があります。それは情報が知識、知恵に変換していくプロセスでもあります。その為にも、人間の五感を働かせ、感情・実感が持てるという人間的要素が欠かせなくなってきているように思います。また情報には「情景」も大切な要素です。場の雰囲気とでも言ったら良いでしょうか。

そこで初めて人と人との繋がりが回復され、人が人として自己実現できる場が生まれてくるのではないでしょうか。人はもともと100人程度の群れで暮らす脳しか持っていないという考え方もあります。人は改めて身の丈にあったリアルな人間関係の構築に向かうべきなのかもしれないという気がします。

そういう意味でも・・・情報は「情」が先、ということになるわけです。

 

2.血縁、地縁、緑縁

自然に帰れ、という言葉があります。それは人間も自然の一部であり、非人間化が進めば進むほど、人は自分がそこから来たところへ帰りたいという潜在的思いに駆られるのではないでしょうか。ところで自然とは何でしょうか。まず水と空気、太陽の光。そして山であり、森であり、川が流れ込む海です。それらには数え切れないほどの生命が溢れています。動物、魚、鳥、昆虫、微生物、植物などなど。自然とはそのような個々のものだけではなく、生態系も含めた大きな循環システムと見ることもできます。

また人間の文明を支えてきた貴重な鉱物資源である自然は「無限にある」と思われていた時代がありました。ある意味では無邪気で幸福な時代だったのかもしれません。ところが私たちが今直面している問題は「自然は無限ではなく、有限なのだ」ということの発見と認識から来ています。例えば石油資源一つをとってみても、それはいずれ枯渇します。減少、枯渇していく自然圏に対し、人口爆発に伴い地球上の人口(人間圏)は増加の一途を辿っています。現在の世界人口は55億人ですが、将来100億人になるとも言われています。その時、人間圏は自然圏とどのようなバランスになっているでしょうか。

 

Copyright(c) 2015ミヨシフロンティア 屋上緑化菜園ガーデン -All Rights Reserved.