屋上菜園ガーデンニュース

屋上菜園ガーデンニュース

「屋上菜園 今年の課題」

代表 阿部義通  1月15日

(最初の課題 「土の厚さ10cmで有機栽培」)

都心の屋上菜園で野菜栽培を始めてから早いもので6年になります。最初の頃は薄い土(土厚10cm~15cm)で有機野菜を栽培する、ということがチャレンジ目標でした。土厚を薄くするのにこだわったのは建物の積載荷重、さらには地震荷重(60kg/㎡)をクリアーするためです。


      

有機栽培では化学農薬と化学肥料を使わず、土壌改良材も有機のものを使いますが、特にポイントになるのは農薬でした。住宅密集地の都心で化学農薬を使用することは近隣の人達の不安と心配を考えますと、どうしても避けなければ、と考えたのです。

        

薄い土で野菜栽培をするために、夏場の暑さ対策には苦労しました。土中温度が高くなり、野菜にとっては厳しい環境です。その中でもモロヘイヤが暑さに負けずにいたことには驚きました。
また平均土厚が15cmでも、ジャガイモ、トウモロコシ、キュウリ、トマト、スイカサツマイモ、サトイモなど、畝を立てれば栽培できることが分かりました。意外なことに根もの野菜が薄い土で良くできます。これは一つの発見でした。
この期間は東京農工大の先生と学生さん達に大変お世話になりました。

(次の段階の課題 「都市型の魅力的な屋上菜園とは?」)

次の段階のチャレンジ目標は屋上菜園の魅力を更に高めるにはどうしたら良いかということでした。やはり都心の場合はただ野菜だけではなく、一年中楽しめるワクワクできる菜園が必要なのではないか、と考えるようになりました。

魅力的な都市型屋上菜園とはどのようなものか、そのイメージが「屋上菜園ガーデン」というコンセプトに結実しました。屋上菜園ガーデンとは人が植物を「見る」だけではなく、「触れて、感じて楽しむ」場です。人々の交流が生まれる場所です。日本人のコミュニティ意識の中には自然が重要な役割を占めているとのことです。そのために屋上菜園ガーデンの構成は菜園、果樹、芝生、ハーブ、花、となりました。果樹の中にはブドウ、ブルーベリー、オリーブなどがあります。お洒落でデザイン性のある、それでいて里山的な懐かしさが漂うような雰囲気が狙いどころになっています。

栽培する側としては野菜だけではなく果樹の栽培方法、芝生のメンテナンスの仕方、
ハーブ、花の栽培方法をマスターしなければなりません。そのため屋上の特殊性について、また私達の栽培方針についてご説明しつつ、それぞれの分野の専門家の方々から、指導を受けるようになりました。

特にブドウについては山梨県のブドウの生産法人のアドバイス、指導を受けることが
できるようになりました。昨年は北千住ルミネ、神田錦町の千代田プラットフォームの
屋上でたわわにブドウが実り、まさに都心でブドウ狩りをしました。
また芝生も立ち入りOKの特殊な工法での緑化が可能になり、芝生の上でパーティを開いたり、ヨガ教室を開いたりすることができるようになったのです。

(現在の課題  「土壌養生、放射能問題、活用方法」)

そして現在の課題は3つあります。

一つは屋上菜園の土壌管理です。屋上で使う軽量土壌は平均の厚さが10~15cm
ですから、劣化しやすいという問題があります。土を長期間、例えば5年以上使い続けるためには、土の養生が欠かせません。野菜の生長とともに、土が目減りしていきますので、定期的に新しい土を少しずつ補充していきますが、土の団粒構造の維持、そのための微生物活性化、ミネラルの補給、土壌改良材の適切な使用など、データに基づいた精密な養生方法が求められています。

二番目の課題は屋上菜園の土に含まれている放射能の定期的検査です。私どもが関係している屋上菜園には小さなお子さんたちが野菜づくりをしている区画がありますので、定期的に測定器で調べています。東京も地域によってバラツキがありますが、ほぼ安全基準内です。ただある菜園で収穫したサツマイモをセシウム検査機関に出したところ、66ベクレルという数値が出ましたので、幼児には食べさせないという措置を取りました。成人の場合は100べクレル以下、幼児の場合は50ベクレル以下という安全基準が最近出されましたが、これに抵触したからです。
ただ今後のことを考えますと幼児向けの菜園の場合は現在の土を除いて、放射能に全く汚染されていない土に取り替えた方が良いかもしれません。
屋上菜園だけでなく、例えば私の露地の菜園(埼玉県朝霞市)で測定したところ、安全基準内ですが、0.1マイクロシーベルト前後の数値が出ました。
現在私たちが使っている軽量土壌は輸入物ですので、放射能の心配は全くありません。ですからこれから施工する新規の屋上菜園については安心、安全です、と言うことができます。

三番目の課題は屋上菜園ガーデンが今後の都市機能にとって、また都市に住む人達にとって「どうしてもなくてはならないもの」になる活用メニューの開発です。
屋上菜園ガーデンは都市のヒートアイランド対策、ゲリラ豪雨対策、景観向上のために確かに役に立つと思われます。この分野で説得力と客観性を兼ね備えたデータが更に出てくることを期待しています。他方、人間系のデータと言ったら良いでしょうか、都市に住む人達にとってなくてはならないものになるような多分野に亘る活用方法が創発、実施され、その効果について正確な定性的、定量的なデータが抽出される、ということが望まれているように思います。
これらの人間系データが増えてくるようになれば、ビジネス面での展開、普及も進むのではないでしょうか。

食と健康、街づくり、コミュニティづくり、農業、環境、文化、レクリエーションのそれぞれの分野の方達とのコラボレーションの機会を今年は是非増やしていきたいと願っています。(弊社ホームページの「屋上菜園ガーデンの多様な付加価値開発」の表をご覧頂ければと思います。なおこれ以外にも例えば屋上ドッグランなどの用途もありそうです。)

私達が取り組んでいる屋上の緑化、菜園化の仕事は都心で有効活用されていない、空き地の有効活用であり、勿体無いビジネスでもある、と言うことができます。現時点では仕事の規模としては小さく、まさに隙間的、空き地的な仕事です。
都心で野菜を作る人は段々増えてきていますが、まだまだ「少数民族」です。しかしながら、と思うのです。まことに小さな仕事ではありますが、社会的なインパクトの大きい、これからの社会にとって必ずや必要な仕事になる、そんな思いを胸に秘め、フロンティア・スピリットを燃やして、今年も一歩一歩前に進んでいきます。
よろしくご支援の程お願い申し上げます。


12月の屋上菜園

 

屋上菜園も12月、冬バージョンです。

 

ジャガイモは今年は葉が枯れる時期が少し遅れているようです。まだ葉が青々として

います。

 

様子を見ながらですが、12月中旬には収穫したいと思います。

ジャガイモ畑

(ジャガイモ畑の写真)

 

ソラマメの苗を定植しました。これから寒さに向かいますので、寒冷紗などで保温対

策をします。

両脇に種を播いたルッコラとラディッシュが大きくなり、今週収穫予定です。

ソラマメ

(ソラマメの写真)

 

サツマイモは12月に入ってから急に葉が茶色に変わってきました。今週収穫予定で

す。

サツマイモ畑

(サツマイモの写真)

 

今年初めて屋上で四季成りイチゴを植えてみました。この寒い中、赤い実をつけてい

ます。収穫が終わったら保温対策です。

四季成りイチゴのランナーを採って定植しました。

 

(定植したイチゴの写真)

 

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野菜の用語「間引き」について

 

2011.11.9

 

野菜を栽培していて使う言葉に「間引き」があります。野菜栽培教室では、最初に間引きがなぜ必要であるかを説明した上で、間引き作業をして頂いています。

ところが、ある銀行の屋上の屋上菜園で、新入行員に手伝って貰って野菜の手入れをした時、エダマメの苗を間引きながら、ある新入行員が「自分もこんなふうに間引かれてしまうのかな」と呟いた声が耳に入ったのです。

その時は「人間の場合は、適材適所だから、自分の持ち味とか能力を磨いていれば大丈夫」とフォローしましたが、やはり「間引き」というのは微妙な反応を引き起こす言葉かもしれないと感じました。

 

また若い女性を対象にした野菜栽培の時には「間引きした苗が可哀想。どこか他に植えられますか」と聞かれたことがあります。この時は「間引かれた苗は他のところに植えても育ちにくいので、捨てないで食べてください」と答えました。

 

そして高齢者を対象にした野菜教室でも同じように「可哀想」との言葉が出ましたので、同じように答えました。高齢者の方々は間引きした苗を大切に持って帰ってくださいました。

 

ビジネスパースンに対しては、説明は次のようになります。

間引き、整枝は「選択と集中」です。肥料、ミネラルなどは限られていますので、良い果実を選んでそこに栄養分を集中させ、大きくて美味しい実を取ります。・・・

「なるほど」という表情で、特に「可哀想」という反応はありませんでした。

 

人により、年齢により受け取り方はさまざまでしょう。

 

近々保育園の子供達に屋上で間引きをしてもらうことになっています。幼い、感受性の豊かな子供達に「間引き」についてどのように説明したら良いのか、考えているところです。

 

人間が食べるということはどんなことなのか、特に野菜の場合、人と野菜がどのように、関わり合っているのか。そこまでさかのぼって、子供達と共有できる「小さな真実」を見つけたいと願っています。

 

 


講演のご案内

 

 

以下のようなテーマを準備しています。お気軽にお問合せください。

 

  ・屋上菜園ガーデンは都市の病を癒す

   うつ病、孤立感、過剰なストレスの中で都会に住む人々は病んでいます。自然豊かな屋上菜園ガーデンはその予防のために、また癒しのためにどのような効果を発揮するのか、具体的事例も取り上げながらお話します。人間は生きものですから、経済的な効率主義一辺倒ではいつかバランスを崩してしまいます。

 

  ・屋上菜園ガーデンは東京を大江戸化する

   江戸はその時代にあって世界でも稀なエコロジー社会をつくりあげ、人々は成熟した文化を享受していました。それを支えたのが地産地消の農業システムでした。電気も石油も無い時代、人々はどのようにして自給自足を実現し、現代にも続く「江戸文化」を作り上げていったのでしょうか。

 

  ・屋上菜園ガーデンは都市と地方の架け橋

   東日本大震災をきっかけに人と人とのつながりの大切さに改めて気付かされました。都市も地方とのお互いのつながりの中で生きています。生産者と消費者との顔の見える関係、農産物が作られる過程に消費者が参加できる仕組みが求められるようになってきました。

 

  ・屋上菜園ガーデンは社員を元気にし、絆をつくる

屋上菜園ガーデンは見るためのものだけではなく、その中で野菜、果樹に触れ、成長と収穫を楽しむ場です。野菜、果樹をきっかけに会話のキッカケが生まれてきます。

植物の生きる力、成長する有様を実際に目の当たりにすれば元気を貰えます。ネット疲れを癒す恰好の場所にもなります。

 

  ・一緒に野菜づくりをすれば夫婦円満

   シニア夫婦にとって子供達が巣立ってまた二人になった時はある意味で夫婦のありかたが問われる時でもあります。お互いに自由にそれぞれの趣味に生きることも良いでしょうが、一緒に何かできればもっと良いのではないでしょうか。その点、農作業はそれほど費用もかからず、趣味と実益と健康を兼ね、さらに夫婦のコミュニケーションの機会も増やします。シニア夫婦にとって新しいライフスタイルと言えるでしょう。夫婦で一緒に農作業する場合のコツと楽しさをお話します。

 

   ○講演は1回1時間、講演料は一律3万円(交通費別途)です。

 

 


 野菜・花言葉

 

                                  阿部 義通

屋上菜園で、そして畑で野菜を栽培しています。身近で栽培する楽しみは野菜の一生を見ることができることです。食べ物としてお店に並べられている野菜たちも菜園に居た時、それぞれ美しい花を咲かせていました。

「栄華をきわめたソロモンでさえ、このような花の一つほどにも着飾ってはいませんでした」

命をつなぎ、次の命を産み出そうとするひっそりと命輝く、野菜の花たち。

そんな野菜の花のイメージを「野菜の花言葉」にしてみました。

 

      「野菜・花言葉 or  Vegetable Flowers」

 

(1)

   野菜の花ことば きみはいくつ

   知っているだろうか

   トマトは黄色に輝く星のよう

   花ことばは 播かれた光の種

 

   野菜の花ことば きみはいくつ

   知っているだろうか

   ピーマンは白いしなやかな掌のよう

   花ことばは 人と自然の絆

 

   野菜の花ことば きみはいくつ

   知っているだろうか

   ジャガイモは淡い紫 夜明けのよう

   花ことばは 手が届きそうな希望

 

(2)

   野菜の花ことばきみはいくつ

   知っているだろうか

   カボチャは黄色いエプロンのよう

   花ことばは 母の大きなハート

 

   野菜の花ことばきみはいくつ

   知っているだろうか

   ダイコンは風に鳴る銀の鈴のよう

   花ことばは 喜びの中の悲しみ

 

   野菜の花ことばきみはいくつ

   知っているだろうか

   イチゴは少女の白いドレスのよう

   花ことばは 胸の奥の憧れ

 

(3)野菜の花ことばきみはいくつ

   知っているだろうか

   ウコンは薄絹のベールのよう

   花ことばは 遠い日の恋の思い出

 

   野菜の花ことばきみはいくつ

   知っているだろうか

   ソラマメは飛び立つ青い蝶のよう

   花ことばは 未知の世界へのおののき

 

   野菜の花ことばきみはいくつ

   知っているだろうか

   オクラは薄黄色の便箋のよう

   花ことばは 月への秘かな願い

 

 


屋上菜園用木枠セット「屋上菜園セット」の販売

 

弊社が10年間にわたる屋上菜園活動の中で開発した屋上菜園用施設の決定版です。

 

建物の屋上で野菜を栽培する場合、露地栽培とは異なる点がいくつかあることに注意を払うことが大事です。

1.建物の屋上には日本建築基準法令に基づき、荷重条件について厳しい既成があります。

一般的な建物の場合は積載荷重180kg/㎡、地震力荷重60kg/となっています。屋上用

の軽量な有機土壌を使用しても地震力荷重を基準にした場合、土の比重を1(水を飽和状態に含んだ時)としますと 1㎡当たりの土の厚さ(深さ)は6cm迄、ということになります。

2.屋上で使われる軽量有機土壌はフカフカしているので、支柱をしっかり立てることが

 できません。草丈が高くなる野菜にはしっかりした支柱が必要です。

3.一方野菜栽培の場合は、屋上は地上に比べて強い風が吹きますので、トマト、ナス、キュウリなどの折れやすい苗を守る風除けアンドンが欠かせません。アンドンを支える支柱が必要です

4.また無農薬栽培のためには防虫ネットをかける必要があります。そのために弧状の支柱を使いますが、土壌に差したままでは風に飛ばされ、大きな事故になる恐れがあります。弧状の支柱をしっかり差し込み、固定できる孔が必要です。

 

以上のような問題を弊社の菜園生活セットは解決致します。

1.板厚35mmの木枠に25cm毎に孔が空いています。孔の直径は11mmで貫通、ですので11mmの径の支柱を差し込んで、しっかりと立てることができます。

2.木枠の材料はヒノキです。ヒノキは耐久性抜群の木ですが、弊社では更に耐腐蝕性を高めるためヒノキにガラスのコロイド液を浸透処理しています。

3.ボルトで簡単に組み立てることができます。

 

最後に。弊社の屋上菜園セットは設置(施工ではなく)も簡単ですが、撤去も簡単で

す。そして拡大・縮小も簡単です。まずは1セットから野菜栽培をお始めください。

 

 

 

キットは土厚10cm用と20cm用の2種類を用意しています。実もの、根ものを栽培する場合は20cm用をおススメ致します。簡単に組み立てができ、また分解も容易です。
下記より最新のパンフレット(PDF版)がご覧になれます。
「菜園生活セット」PDFをダウンロードする
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世田谷ものつくり学校屋上で菜園作業

今日は朝9時から池尻の世田谷ものつくり学校屋上で作業をしました。
前夜から天候の心配をしていましたが、風はひんやりしていますが曇り空で作業には支障ありません。雨が来る前に終わらせようということで集合後直ちに、総勢8名で作業開始です。

(さらに…)


屋上菜園で野菜ソムリエと出会う

 

25日(月曜日)新大阪のお客様のところに伺った。

 

オフイスとマンションの2Wayビルの屋上で3年前から野菜づくりをしている。ビルのオーナーは女性で野菜づくりに熱心だ。ビルの1階にはカフェレストランがあり、そこで屋上で取れた野菜をサラダにしてカレーなどの料理に添えている。

 

今回はイチゴの追肥(寒肥)の施肥作業を女性オーナーと一緒に行い、今栽培している野菜、カリフラワー、ニンニク、小松菜、水菜などの様子を見た。小松菜は間引き、水菜は収穫した。女性オーナーが定植したソラマメも順調に育っている。

 

 

これから春、そして夏に向けて野菜の栽培計画の案づくりに取り掛かる。一年で一番わくわくする時だ。今年のテーマはカフェレストランに一年中野菜を出せるようにすることと、イタリア野菜などちょっと珍しい野菜に取り組む、の2つ。

 

 

訪問した時、女性オーナーから神戸に住んでいる野菜ソムリエのIさんを紹介された。

 

いろいろ話をしているうちに、この2Wayビルの玄関付近に曜日と時間限定で「野菜直売所」を出そうと言う話になった。野菜ソムリエの関係の農家の野菜と屋上野菜を販売しようと

いう計画だ。近くにはマンションが多いのに、野菜など売っている店が殆どない。

いけそうだ、始めてみようということでこの話は具体化しそうだ。

 

今後東京でも屋上菜園と野菜ソムリエの方たちとのコラボレーションの機会が出てきそうだ。そんなヒントも与えてくれた出張だった。


畑日和

 

9日土曜日は朝から気持ちの良い「快晴」。朝食後、TVを見たり、読書をした後、午前10時に、我が家の朝霞農園に家内と一緒に車で向かう。10分ぐらいのところに畑を2を別々の農家から借りている。それぞれ約30坪。1号、2号と名付けている。合計60坪。

 

 

 

 

 

今日どうしてもやっておきたい作業は、

 

 

 

1号のブラックベリーの枝の整枝と延長6m 高さ2m の手に暴れ始めている枝を止め付ける作業だ。

 

昨年夏には2000粒以上の実がつき、生で食べたり、ジャムにしたりして楽しんだ。ブラックベリーのアントシアニンが目の疲労回復に効くとのことで、パソコンで目に疲れを感じた時など良く食べた。ブラックベリーは病虫害にも強く、手間もかからない。実が赤から黒になった時が食べ頃だ。ブドウに似た食味がする。

 

10時半から作業を始め、1時半過ぎ迄かかった。後片付けなどした後、畑の隅でリンゴとお菓子で一休み。風もなく、空は雲ひとつ無い碧空で、暖かく気持ちがいい。

 

 

 

今年の春からの野菜栽培のために畑の縦、横を巻尺で計る。できるだけ合理的で、無駄の無いレイアウトを考えるための測量だ。

 

その間、家内は白菜、青梗菜の収穫。外側の葉、不要な部分は畑で取り、畝の敷いておく。

 

1号から2号に移動。私は腐葉土の木枠の枯葉を踏み、持ってきた20Lタンクの水をかける。発酵熱が上がってこないのは水遣りが足りないせいかもしれない。

 

 

家内は大根と春菊を収穫。

私はスコップで2つ穴を掘り、そこに家の台所から出たゴミを埋める。半年もたてば肥料になる。そこから1号に戻り、スナップエンドウの苗を割り箸で支える。青菜、ブロッコリーを収穫。

 

今日の作業は以上だったが、家内と2人で作業をして終わったのは午後4時だった。畑にいると時間が経つのが早い。

 

今日は冬の季節の最中だが、畑日和で、作業内容、作業時間の割りに疲れたという感じが全くなかった。こんな日は珍しい。

 

自分達で野菜を育てて食べるという生活が長くなった。毎日多くの野菜を沢山食べている。そのためか、身体は年齢なりに疲れやすくなっているが、朝には疲労感はない。スッキリしている。

 

気持ち良く一日をスタートできる。夫婦二人での作業なので、いろいろ話しながら作業をする。それも嬉しいことの一つだ。 

 

                   (以上)


一緒にやれば農作業はもっと楽しくなる

 

 

今年最後の屋上菜園での作業は25日、北千住の商業ビルだった。今年の締めくくりということで、総勢9名が参加。

 

 

ジャガイモの取り残しを収穫して、残滓を片付けて作業を終えた。

 

現在屋上菜園にある野菜は、イチゴ、ブロッコリー、ニンジン、春菊、水菜、小松菜、ルッコラ、ニンニクそしてスイスチャード。

 

 

今年は夏の日照不足、秋には虫の害に見舞われた。日照不足の影響はトウモロコシとスイカに出た。スイカは出来が一回り小さかったし、聖護院大根、水菜、小松菜、ルッコラは黒いカブラハバチに食われ、元に戻るまで暫くかかった。

 

屋上でしかも露地状態で野菜を栽培していると、やはり虫の害が大きな問題となる。一方、病気の発生はなかった。昨年はイチゴの一部が炭疽病にかかり処分したが、今年は無事だった。

 

 

イチゴと言えば、「アッ」と感じたことがある。それはイチゴの立ち上がりだった。

3月のある日、北千住の屋上菜園に行った時のことだ。それまでマルチングシートの上に

平たく拡がっていたイチゴが一斉に立ち上がっていたのだ。適当な言葉が見つからないのだが、まるで少女がある日急に大人の女性になったかのような印象だった。花を咲かせ、果実をつける準備に入ったのだと感じた。

今年屋上で野菜栽培をしていて、一番印象に残ったことだ。

 

 

さて農作業は何人かでやると楽しい。菜園がコミュニケーションの場になる。野菜の栽培状況についての話が第一になるが、それ以外の身辺雑事も話題になる。野菜栽培のための知識、セオリーは勿論大切にしなければならないが、私たちは野菜に触れながら、いつの間にか人間同士も触れ合っている。この触れ合いが大事なのだと思う。

 

昨年の夏のある時、スイカの蔓の整理をしていた。ビルのメンテンススタッフの一人が菜園に立ちより、スイカの様子を見ながら「こんな薄い土じゃ余りできないな」と忠告してくれた。そのスタッフは「子供の時、母親を手伝って農作業をしていたので野菜のことはよく知っている」「農作業を手伝ったんですね。大変だったでしょう」「そうだよ。親父が早く亡くなったもんだから、母親を助けて手伝ったんだ」「そうだったんですか。もし時間があったら教えていただけませんか」「いいよ」・・・そんな会話をしたことを思い出します。

 

「屋上菜園」という場が持っている魅力の一つを感じます。そして蛇足ですが、2m x 6m のスイカの区画で大、中15個のスイカが収穫できました。その報告をしましたら、「申し分ありません」と言ってくださいました。屋上用の土の力を見直してくれた一幕でもありました。

 

 

私たちがやっている農業を農家の方達はどのように見てくださるでしょうか。私自身の思いを言わせて頂くなら、そこで育てる野菜というモノと同じくらい屋上菜園という場で育てる人と人との触れ合い、コミュニケーションを大切にしたいと思うのです。野菜が育っていく、いわば生命の成長の時間が菜園には流れています。ゆっくりとした時間です。

そんな時間と隣り合わせながら、私たち、人間同士の時間も流れていきます。

 

農作業は一人でやるよりも仲間と一緒にやった方がずっと楽しい。2人でも3人でも。

                                   (以上)

 

 


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